
皆さんにとって
世界は生きやすい場所ですか?
生きづらい場所ですか?

いや…ふっつう~~に
生きづらいけど?

そうですか…
皆さん同意見で?

いねーだろ。
この世界が住みやすいとか
生きやすいなんて
思うやつ

ふむ…そうですね。
では、前回の6要素を
思い出してください。


ああ…あったね何かそんなの

衣食住が確保できていなければ
心の余裕がない。
これに関しては
生まれた場所や時代が
どうであれ
皆さん同じでしょう

そりゃあね

この学園に来ている時点で
5要素を確保できている
ことを前提とします。
衣食住は揃え
それぞれに楽しみも見つけ
それぞれに学も身につけ…
足りないものとは
何だと思います?

ああ…最後の精神ってやつ?
でも精神っても
心の問題はそれぞれじゃん

そうですね。
つまり、人間は
心が整わないと
生きづらいと感じてしまう
それも共通の感覚
ということです

まあ、そんなのは
考えれば分かりそうだけど

そうですね。
では、例えばですが


さて、この2人
同じように家に帰れない
多忙さですが
悩みは共通して
「家に帰れない」です

家に帰れないので
身体も休まらず
心は疲弊していく。
さて、どうすればいいでしょう

ほうほう。
例えるなら中流貴族と
飛脚みたいな感じか?

同じ答えにはならないんじゃ?
だって
生きる世界が違うんだから

世界が違う…ですか
どう違うのでしょう?

住む環境というか…
何か
共通要素が何もないよね

分かり合えると思います?
この2人

無理だろうな

ふむ、そうですか。
生きる世界が違う。
これも皆さん同意見ですか?

まあ…そうかな
私も肌の色だけで
住む世界を分けられてたから

何だよ!おめえの時代でも
まだそんな状況だったのかよ

まぁ…ね。やっぱ昔も
大変だったの?

ま、俺様は槍と鍛冶の腕が
段違いだったからよ。
何とか生きてこれたが

その話はまた別の機会に。
では
皆さんの思う
”生きる世界”とは
どの世界のことでしょう?

そりゃ…ん?
えっと、国とか、そんなの?

では、このAさんBさんの
環境を少し深堀りすると…
Aさんは運送会社の社長で
長年の苦労の末
今の会社を立ち上げ、
Bさんと同じ道を歩んでいた
苦労人。
そして
Bさんが実は自分の運送会社を
立ち上げるのが夢で
日々そのために頑張っている
努力家。
だとしたら…
さあ、どうでしょうか?

………ふむ

あ、何か近くなった気が。
世界が近づいた気がする

ふふ、そうですね。
この2人の悩みの答えは
仕事量を減らす
ただ、それだけです。
できるできないは
本人が決めることですので
ここに他者の意見は
抜きで考えてください

まあそうじゃの。
無理に自分で背負わんでも
意外と回るもんじゃからな

この話で大切なこと、それは
皆さんは今、ここに
書き出された情報のみで
2人の世界を判断していた。
このように
世界の区分けは
全て皆さん自身の”中”でのみ
なされています。

どゆこと?

区分けというのは
自己の中の判断で起こる
ということです。
存在している世界は
元は全て繋がっている
ひとつのもの。
良い、悪い
強い、弱い
綺麗、汚い
上と下、左と右
この世界の区分けは
この世界で生きる者達が
取捨選択をしながら
培ってきたものなのです


培ってきた…でも
それがあるから
生きづらいってこと?

皆さんは
今いる世界を住みよく
するために区分けを
してきた。
それは尊い道のりのひとつで
決して否定するものではない。
ただ、その区分けに
偏りが出ていることで
皆さんを生きづらくする
要因にもなっているのです

ええ~?今更~?
どうしろっての?

”自身”の区分けの見直しです


今まで信じていたもの
今まで正しいと思っていたもの
疑いながら蓋をしていたもの
まずは自分の心の内に
聞いてみてください。
すぐに何かを変えようとは
考えず、まずは
考えてみるのが肝要です

俺は、
その正しいと思ってたもんが
間違ってると思った。
だから戦った。
で、おっちんじまったん
だけどな

現状の世界で
区分けを変えようとすると
摩擦が生じてしまう。
それも選択のひとつですが
それで得たものは
別の戦いを呼んでしまう。
つまり、自分に返って
くるのが宇宙の法則です。
まず見るべきは…
自分が『許せない』ものの
区分けです

許せない…もの

自分が怒りを覚えるものは
必ず何かの防衛反応が
働いています。
その理由を深く深く
掘り下げてみる。
自分は、自分の”何”を
護るために怒っているのか
ここで大切なことは
社会、ひいては世界への
『許せない』ではなく
目の前のことで行うこと

こーいうのって普通
目の前のことにとらわれるな!
…とかじゃないの?

大きなものへ対する
『許せない』は
自分の無力感を呼び
それは『あきらめ』『無関心』という
宇宙の法則からは望ましくない
方向へと誘(いざな)います。

小さな怒りを覚えたときに
目の前の”何に”
不快感を覚えるのか
これを一歩ずつ追求するのが
宇宙の法則へと通じる
近道です。

何か怒ってるときって
それどころじゃなさそう…

ゆっくりでいいのです。
あせりもまた
自らを省み
考えるチャンスです。
では本日の授業を、終わります
